【ウェザリンのものがたり】 お天気の王子さま ウェザリン
ウェザリンは みらいたうんにすむ 王子さま。ウェザリンの きもちは お天気と つながっています。
うれしい時は たいようがキラキラとかがやき かなしい時には 雨が しとしと。おこった時には ゴロゴロドーンとかみなりがおちてくるのです。
そんなウェザリンには ちょっぴりわがままな いちめんが。
ある日の夜ごはんの時間に、ウェザリンはぷんぷんとおこっていました。
「おさかながたべたいのにいい……!!!」
まわりのみんなはこまっています。なぜなら お昼のウェザリンは 「夜はお肉が食べたいな」と言っていたのですから……。
ウェザリンの いかりは 大ばくはつ。あっという間に 外はまっくらになり ザーザーぶりの大雨に。風はゴーゴーふきあれてまるで台風のよう。
なんとかウェザリンがおちつきをとりもどしたころ 、
「みらいたうんを見てごらん」。
なかまたちは 声をかけました。
……ウェザリンの目の前に広がっていたのは 木がたおれ 川からは水があふれ あれはてたみらいたうんでした。
ウェザリンは「ぼくはまたこんなことを……」とびっくり、とてもかなしいきもちになりました。
おちこむウェザリンに なかまたちが つぎつぎに声をかけました。
「ウェザリン、おちこまないで! どんなに強い雨と風でも みらいたうんはだいじょうぶだよ。こんな時のために しっかりかんがえてあるんだから」
「そうだよ、エネビーンズや インフィーたちが 雨や風をエネルギーにかえて、くらしにやく立てているんだよ!」
「これまでも、みんなで力を合わせてのりこえてきたんだよ」
「そうだったんだ……。みんな 本当に ありがとう!」
ウェザリンは にっこりえがおに。
「みんなの力をかりて これからは 少しずつきもちをコントロールしていけるといいな」
そんなふうに考えながら ウェザリンが空を見上げると たいようと青空が。
すっきりとした「秋晴れ(あきばれ)」がみらいたうんのみんなを つつみました。